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firstDXコラムLINEで仕事を依頼するのは、DXなのか

LINEで仕事を依頼するのは、DXなのか

よくある誤解 更新:2026年8月27日 読了:約4分

口頭をやめて、LINEで依頼するようにした。文字で残っているのだから、これでもう大丈夫——。
そう思っていたのに、「言った・言わない」も「あの件どうなった?」も消えない。理由があります。

LINEは「記録が残る」が「記録が貯まらない」

LINEやチャットは、たしかに文字で残ります。口頭よりは確実に前進です。firstDXのレベルで言えばレベル1にあたります。

ただし、チャットは新しい発言が来るほど、古い依頼が下に流れていく構造です。記録は残っていても、貯まっていきません。1週間前に頼んだ仕事は、雑談や別件の連絡に埋もれて、事実上見えなくなります。

実際に起きる4つの問題

1. 探せない

「あの依頼、どのトークに書いたっけ」。個人チャットか、グループか、それとも電話で言ったのか。探す時間が毎日少しずつ発生します。

2. 既読がついても、やったとは限らない

既読は「画面を開いた」という意味でしかありません。移動中に見て、あとでやろうと思って忘れる。これは誰にでも起きます。依頼が完了したかどうかは、既読からは分かりません。

3. 全体が見えない

誰に何を頼んでいて、どれが終わっていないのか。チャットでは一覧になりません。だから「あの件どうなった?」と聞くしかなくなり、聞かれた側もそのたびに手を止めます。

4. 個人のアカウントに仕事が貯まる

担当者が退職すると、その人とのやり取りは会社に残りません。私用の連絡と業務の連絡が同じアプリに混ざっている状態も、あとで問題になります。

「言った・言わない」が消えない理由

記録が残っていても、探すのに手間がかかるなら、実務では「無かったこと」と同じになります。証拠として使える記録とは、すぐ出せる記録のことです。

直し方:分けずに、まるごと移す

ここでよくあるのが、「依頼だけ専用ツールに移して、連絡や雑談はこれまでどおりチャットで」という分け方です。現実的な折衷案に見えますが、これはおすすめしません。

分けると、こうなります

  • 送る前に「これは依頼か、ただの連絡か」を毎回判断させることになる
  • 同じ案件の経緯が2か所に分かれ、結局どちらも見ないと分からない
  • 探す場所が、減るどころか1つ増える

そもそも実務では、依頼と連絡の境目はありません。「明日の現場、9時からです」は連絡のつもりでも、受け取った側にとっては予定を押さえる仕事です。この判断を現場に毎回させると、面倒がられて元のチャットに戻ります。

ですから、メールやチャットでしていたやり取りごと、まるごと1か所に移してください。場所が1つになって初めて、探す時間がゼロになります。

移す順番

とはいえ、いきなり全社で切り替える必要はありません。相手を1人ずつ増やしていくのがいちばん失敗しません。

  1. まず1週間、1人に1件だけ送ってみる(ここは小さく始める)
  2. 続けられたら、その人とのやり取りは全部こちらに寄せる(メールもチャットも使わない)
  3. うまくいったら、相手を1人ずつ増やす

2番目が大事です。相手ごとに「この人とは完全に移行済み」という状態を作っていくと、二重管理になりません。

雑談も、移していい

「仕事の話だけ」と線を引くと、結局チャットも開くことになります。日程調整も、ちょっとした相談も、忘年会の話も。全部移してしまったほうが定着します。

まとめ

LINEでの依頼はレベル1。記録は残りますが流れていくので、確認の手間は消えません。直すなら、依頼だけを切り出すのではなく、日々のやり取りごと1か所に移してください。始めるのは1人・1件からで構いません。

で、うちは何から始めればいい?

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